除菌剤①アルコール

こんにちは!マクロファージ麗子です。さて、今回から3回にわたって、一般的に使用されている除菌剤の特徴について、ご紹介していきます。

まずは一番広く使用されている「アルコール」についてお話しましょう^_^🍀

アルコールは揮発性のある液体で、油にもよくなじみます。お注射の前に、看護師さんがシュシュシュと脱脂綿でお肌を消毒をしてから、注射針をおもむろにぶすっと刺すときの、あの「スーーーっとした感じ」を体感したことのある方は多いことでしょう。長年医療現場で使用されていることからも「しっかりと消毒してくれる」という安心感が強いのではないでしょうか。

アルコールは、そのスーっと揮発するタイミングで、「タンパク質」を破壊して除菌しています。(乾いてしまうと除菌能力はなくなります。)実験によると、濃度70〜95%の状態で十分な除菌効果を得られることがわかっています。「タンパク質」に作用するため、りん脂質とタンパク質で出来た膜(エンベロープ)を外側に持つ新型コロナウィルスには有効ですが、ノロウィルスには、残念ながら、効きません。ノロウィルスには、エンベロープがないため、壊すことができないのです。

今回、新型コロナウィルス対策としては、比較的安価で量産しやすいアルコールを普及させたのは、国の対策としては有効でした✨✨^_^

しかし、これだけ長期的に繰り返し、大量に使用することで人間の皮膚のタンパク質まで壊してしまうことまでは考えられていなかったと言えるでしょう。

一部の方にはアルコールアレルギーが発症します。また、アトピー性皮膚炎の方、皮膚の薄いお子さんなどは、繰り返し使用することで肌荒れも悪化しやすくなります。皮膚が比較的丈夫な方でも、あかぎれや、傷があるときの使用はおすすめしません💦(ものすごく痛いです!)

引火しやすいので、お部屋中に噴霧するような環境除菌に使うのはやめたほうがいいですね。海外でも日本でも、飲食店での熱心なアルコール除菌の結果、火事になったり爆発したりしています。車の中など、高温になりやすい場所での使用、保管にも十分気をつけてください^_^🍀

上手に利用して、感染防止に役立てましょう。

厚生労働省サイト

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/syoudoku_00001.html