殺菌、除菌、抗菌、滅菌、静菌… 違いは?強さは?

みなさんこんにちは!マクロファージ麗子です。3回にわたり、主な除菌剤の効果や使用上の注意点をお話してきました。実は、私、いろいろなタイプの除菌剤を見て、だんだんとモヤモヤしてきた言葉があります。

殺菌、除菌、抗菌、滅菌…どれも効き目がありそうに感じますが、何がどう違い、一番効果があるのはどれなの?!気になって調べてみました😊

もっとも強い➡️滅菌

1%でも菌を死滅させれば➡️殺菌

1%でも菌を取り除けていれば➡️除菌

増殖を抑えていれば➡️抗菌、静菌

滅菌とは、微生物、ウィルス、菌をやっつけて限りなくゼロに近づけることを言います。日本薬局方では「微生物の生存する確率が 100万分の1以下になること」と決められています。

殺菌とは、文字通り「菌を殺す」ことです。対象や程度を含まないので、1回限りでも、1%でも、その効果があれば使えます。ただしこの言葉を使うには、薬機法の規制があります。(※)

除菌とは、「菌を取り除く」ことなので、手を洗う、きれいにふき取る、など幅広い行為に使われます。菌を死滅させる、というより、除外する、という意味となります。毒性が消えたかどうかは問わず、単に菌が減らせたかどうか、が問題になります。

抗菌とは、「菌の増殖を抑える」こと。菌を死滅させる効果はありませんが、住みにくい環境を作り続けて、寄せ付けないようにする効果があることをあらわしています。

静菌とは、「菌の働きを鎮める」こと。菌が育成して悪さをしないように抑えながら、勝手に死滅するのを待つイメージです。

ちなみによく使う消毒(※)という言葉は、必ずしも対象物に存在している微生物をすべて殺滅・除去するものではなく、病原性微生物を、害の無い程度まで減らしたり、感染力を失わせたりして、無毒化することをいいます。

※消毒殺菌は、医療品、医療機器などの品質、有効性及び安全性の確保に関する法律=薬機法の用語で「医薬品」や「医薬部外品」などに対してのみ使うことができます。

実際には「医薬品」「医薬部外品」だから効く、効かない、ということではないのですが、表示をする際には注意が必要ですΣ(・ω・ノ)ノ!

知らずに使いがちな言葉ですが、衛生管理者としては、気に留めておいたほうがよいでしょう☆彡