健康経営をおすすめするワケ

健康経営を実践すると、生産性が上がるし、健康保険料を抑えられるし、採用にも有利にはたらくよ、健康寿命が延びるし、おかげで労働人口も確保できるよ、というお勧め理由は、企業側にとってのお話ですが、私がもっとも伝えたいのは「働く側も、もっと自分の生き方を選べるようになる!」ということです。逆に言うと、「そういう生き方を推奨していない会社を選ぶな。」ということです。特に若者に言いたい。選ぶ権利を、どうか捨てないでください。

会社で働くことで得られることは何でしょう。生きていくためのお金や、やりがい、社会に役立っているという充実感、一人では達成不可能なことが出来ること、さまざまありますよね。努力したり、悔し涙を流したりすることも、人生のよい刺激になりますし、その一瞬一瞬は決して無駄はありません。しかし、そんな状況を「普通」と思い込み、その代わりに「自分のしたいことを我慢する生き方」を選んでしまっていないでしょうか。

私も残業に明け暮れていた時期がありました。振り返ると、それも自分のスキルアップにはとても良かったと思いますし、仕事の優先順位のつけ方などは、追い込まれないとわからないものだったりしますから、とても貴重な体験でした。しかしそれだけにならずに済んでよかったと思います。さまざまなジャンルの勉強会に参加したり、資格をとったり、メイクやお洋服にお金をかけることも、「自分にとって優先順位の高いもの」と位置付けて、楽しんできました。これを長期的に抑制しなければならない状況ならば、削るものは会社での時間。そのあたりは明確でした。

多くの趣味のおかげで、いろいろなタイプの方と出会うことができました。いろいろなタイプの方から、たくさんのことを教えていただきました。今、そんなにストレスがたまらないのは、様々な理解の仕方があることを経験したおかげだと思っています。期待した通りに進まないことも織り込み済みなので、怒っても長くひきずりません。対処法もそれなりに思いつきますし、自分ではどうにもならないときには相談すべき相手が思い浮かびます。その道のプロへのアクセス方法があるのです。いわゆる「人脈」というのかもしれません。

会社の中の人や、同じ学校を出た人との話は共通項も多くて快適です。純粋に楽しいですが、それだけにとどまらない外の世界、外のスタンダードを知ることは、とっても有益だと実感します。その時間を削らないと生きられない会社は、自分には適していないと思っていました。

私にあう生き方を選べる企業であったからこそ、私は今の会社にいられています。その点にとっても感謝しています。

健康経営は、全方向にメリットを享受できる。そう確信しているので、私はこれからも勧めていきたいと思っています。