医療産業イノベーションフォーラムに参加しました。

東京大学(安田講堂)と私
フォーラム会場 東京大学伊藤謝恩ホール

2004年から続く「医療産業イノベーションフォーラム」、今年初めて参加させていただきました。

講師の先生からのお話とパネルディスカッション。大変有意義な3時間でした。

講演の1つ目は「GとLの医療産業イノベーション」 講師の先生は、株式会社経営共創基盤 JGPIグループ会長 新しい資本主義実現会議メンバーの冨山和彦さま。

講演の2つ目は「創薬産業が直面する課題」 講師の先生は、中外製薬株式会社名誉会長 永山治さま。

ご講演に先立って、東京大学の木村廣道先生からご挨拶があり、その中のお言葉「イノベーションとは異質ものの融合である。」に深く感銘。もう20年近く前になるかもしれませんが、イタリアフェラーリ社のデザイナーとして日本人が採用された理由を何かの記事で読みました。「異質なものを1滴混ぜる。それが化学反応を起こす。」その話をずっと覚えていて、私自身も「この先その1滴になれるような生き方をしたい。」と思ったものです。

冨山先生のお話を聞き、これまでの産業が独立したピラミッド構造であり、その中で考えていては発展がないこと。今はglobalとlocalの多層構造であり、それぞれの必要性や強みを連携させながら、常にゲームチェンジャーを探し、革新していく必要があるということを感じました。同時に、そのGとLの共存の中で、日本が得意とするLの精緻さ、必要機能を満たすだけでない付加価値の追求もまたイノベーションになると思いました。

永山先生のお話は、まさに、日本が誇れる産業が世界のなかではいかに危うい地位にあるのかを知ることができました。これからの医療を考えれば、確かに創薬で救える「日本」があると思います。(産業としても。そして国民にとっても。)今の日本の現状、バイオ研究に出遅れたワケ、研究費が少なくて戦う武器がないこと、突き抜けた研究者が育ちにくい環境など、問題点がいくつもありました。中身の濃い、踏み込んだお話を聞かせていただけたおかげで、たくさんの質問事項が頭に浮かびましたので、そのあたりは自分でも今後調べてみたいと思いました。

今後の日本を背負って立つ人材の育成をしたい。ただ、育てて評価して、さらに伸ばすことが今の国内では不可能であるという課題もまた、改善したい。我々は教育という場面においては後進国であると思います。

この先、3月まで講習があります。次回もまた、楽しみです。